Keiplan.d 柴山 敬子/Web ディレクター
広報担当者のための“使われる”サイトづくり
受験生や保護者が迷わず資料請求やオープンスクールの申し込みにたどり着けるように――。
情報をわかりやすく整理し、スムーズな導線を設計することは、志願者増加を目指すうえで非常に重要です。
そのためには、UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)の視点が欠かせません。
学校Webサイトを「見やすく、伝わりやすく、動きやすい」Webサイトへ。
UIとUXの基本
- UI(ユーザーインターフェース)=見た目や操作感(ボタン、色、文字のサイズなど)
- UX(ユーザーエクスペリエンス)=使いやすさや満足度(導線やストレスのなさ)
たとえば、資料請求ボタンが目立たなければクリックされません。導線が複雑なら、離脱されてしまいます。

ターゲットと導線を明確に
- 小・中学校:主な閲覧者は保護者
- 高校・大学・専門学校:主な閲覧者は受験生本人
「どのページから入り、どこを経由して出願まで進むか」を想定した動線設計が大切です。
コンテンツマップの活用もおすすめです。

閲覧タイミングに合わせた情報設計
春:学校の魅力・方針に関心が高い時期
夏~秋:志望校を絞るフェーズ、イベントや出願情報を強化
冬:出願直前、最終確認や手続きが重視される
閲覧者の“今知りたい”に合わせた情報の見せ方を工夫しましょう。
データと声を活かす改善サイクル
- GA4などで導線やクリック率を分析
- 生徒アンケートで「どう知ったか」「どこで資料請求したか」を確認
- オンライン+オフラインの声を反映して改善
Webサイトは「つくって終わり」ではなく、育てていくものです。
数値目標を設定して、制作会社と共有
- 資料請求〇件、Web経由の入学者〇%など、明確なゴールを設定
- 目標があると、制作会社も具体的に提案しやすくなります
広報戦略の中核ツールとしてWebサイトを活かすには、目的と目標の共有が鍵になります。
編集部より
学校Webサイトの成果は、ユーザー目線の導線設計と地道な改善の積み重ねが決め手になります。
まずは「誰に、何を、どの順番で伝えるか」を整理するところから始めてみてください。